VPNの導入に関して注意すべきポイントを知ろう

VPNにはネットワークのセキュリティーレベルを高める効果があります。
ですから、VPNを活用することによりデータ通信の堅牢性を高められることや、無料のWi-Fiスポットを比較的安心して使用できることなどいくつものメリットがあります。とはいえ、VPN導入を決定する前にチェックしておくべきポイントもあるのです。

1つ目は「セキュリティーが万全になるわけではない」という点です。専用線を敷設する場合を除き、VPNは基本的に一般のインターネット回線を利用しています。モバイル用simを使用したMVNOのbsimも利用可能です。ですから、外部からの不正アクセスに遭うリスクは常に存在しているということです。
もちろん、ヒューマンエラーによるセキュリティー情報流出の懸念もあります。暗号化に関する情報が漏洩してしまえば、VPNの堅牢性はすぐに失われてしまうでしょう。
加えて、セットアップに関する知識や技術が不十分なエンジニアがVPNの設定を行ってしまうと、VPNとして運用はできているものの、セキュリティーは脆弱なままというリスクがあるのです。ですから、「VPNを導入したから不正アクセスの危険は全くない」という見方は避け、ファイヤーウォールなど他のセキュリティー対策と並行して運用することを銘記しておきましょう。

2つ目のポイントは「VPN導入にかかるコストはプロバイダによって異なる」という点です。VPN導入のサポートを実施しているプロバイダや通信事業者は数多くあります。
とはいえ、そのすべてが同じ料金で一律のサービスを提供しているというわけではありません。導入に伴う初期費用や契約期間に関する規定なども、プロバイダによってすべて異なります。ocnのようにVPN導入に必要な機器をレンタルしているケースもあれば、契約に際して機器はすべて購入する必要があるというケースもあります。
また、導入後のサポート体制に関しても、業者によってサービスの質はまちまちです。ですから、どの業者へVPNの導入を委託するかに関しては、事前に十分な調査を行うのが望ましいでしょう。